社会保険に加入している従業員の給与に大きな変動があった場合、月額変更届(随時改定・月変)の提出が必要です。
正しく手続きを行うことで、保険料負担の不公平を防ぎ、企業と従業員双方の信頼関係を守ることができます。
月変(随時改定)が必要となるタイミング
次の条件をすべて満たす場合に、月変の手続きが必要になります。
- 基本給や手当など、固定的賃金に変更があった
- 変更後の3か月間の給与支給額により、標準報酬月額が2等級以上上下する
- 対象となる3か月間すべてにおいて、各月の出勤日数が17日以上ある
この要件を満たした場合、随時改定により新しい標準報酬月額が決定されます。
月変手続きを怠るリスク
月変を行わずにいると、年金事務所などによる調査の際に発覚し、
さかのぼって標準報酬月額の訂正と保険料の再計算・徴収を求められることがあります。
その結果、従業員に対して事後的に社会保険料の追加徴収を行う必要が生じ、
不信感を招いたり、職場内トラブルにつながるリスクも高まります。
月変手続きにおける留意点
月変(随時改定)が必要かどうかを判断する際には、次の点にご注意ください。
- 月変の対象となるためには、固定的賃金(基本給や手当など)に変更があることが前提です。
- 出勤日数については、対象となる3か月間すべてで17日以上の出勤が必要です。
(有給休暇を取得した日についても、出勤日数としてカウントします。) - 無給の欠勤日や休職期間は出勤日数に含まれません。
- 対象3か月のうち、1か月でも17日未満の月がある場合は、月変の対象外となります。
- 一時的な残業時間の増減による給与の変動のみの場合も、月変には該当しません(固定的賃金に変動がないため)。
月変の判断は、「固定的賃金の変動があるか」と「対象3か月すべて17日以上勤務しているか」の両方を満たすかを正確に確認することが重要です。
まとめ|月変対応で企業リスクを回避
給与変更時には必ず月変の要否を確認し、適切なタイミングで届出を行うことが重要です。
社会保険の適正な管理は、企業の信用を守るうえでも欠かせません。
当事務所では、給与改定に伴う月変チェック・届出サポートも行っております。
お困りの際はぜひご相談ください。